認知症にやさしいデザインの導入(認知症PJ⑥)
- 経営企画室
- 2022年9月7日
- 読了時間: 2分
前回と今回の2回にわたって、当院で行った認知症にやさしい環境づくりについて紹介しています。前回は、認知症にやさしいデザインとはどんなものなのか、また導入前に行ったアセスメントで明確になった環境上の課題にはどんなことがあったのかを紹介いたしました。今回は、後半編として、実際にどのような形で認知症にやさしいデザインを導入したのか、導入の意図とともに紹介いたします。
前回紹介しましたように、認知症にやさしいデザインは、認知症の人たちの尊厳を保ち、その人らしく、できるだけ長い間自立して生活できる環境にすることを目指しています。今回は、事前にどの程度認知症にやさしい環境であるかについては、英国スターリング大学DSDCが開発した体系的な評価ツールを使用して、評価、分析、課題抽出をいたしました。その結果に基づいて認知症にやさしいデザインを導入しています。


改修前と改修後の変化を、いくつか事例を用いて紹介いたします。
外来
1. 受付

2. 診察室

3. トイレ

4. トイレ

5. レントゲン受付

6. サイン(案内標識)

病棟
1. スタッフステーション

2. トイレ

3. トイレ

4. 病室入口



5. 床

6. 手すり

7. 照明

8. サイン(案内標識)



認知症にやさしいデザインの効果について、経済産業省「サービス産業強化事業費補助金(認知症共生社会に向けた製品・サービスの効果検証事業)」を実施中です。導入前と導入後で入院患者と病棟で働く看護師にどのような効果があるかを検証しています。効果実証の結果については、実証事業終了後の2022年度末に再度報告いたします。
次回は、認知症にやさしいデザイン以外の取り組みとして進めている病棟での実践について、これまでの経緯と途中経過を紹介したいと思います。
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