当院の新たな試みとして、嚥下機能の検査評価のための検査入院がスタートすることになりました。
その背景としましては、当院では、ご自宅で生活しながら医療による診察や処置が必要な方への訪問診療や、地域の特別養護老人ホームさんの嘱託を受け施設入所者の方への診察を定期的に行っています。
そんな中、在宅で生活されている方や施設に入所されている方で、「食事」に関して困っている方が実は多い、という実態が見えてきました。
例えば、「食事のときにむせ込む」とか「食物が飲み込みづらくなった」、「食事の時間が延びた気がする」などといった話を聞くようになり、その原因は何なのかがはっきりしない、という現状が、ご自宅や施設の中では起こっているようです。
そこで、当院としてそういった食事に関しての課題を何とか解決できないかと考えた結果、「嚥下検査入院」という取組みをしていこう、となりました。
嚥下検査入院を始めるにあたり、まずは摂食嚥下機能会議を定期的に開くことにしました。
そこでは、嚥下検査入院において、院内の連携を深めより良い医療を提供するために、入院から退院までの検査や治療のスケジュールを時間軸に沿った表、いわゆるクリニカルパスの作成を行いました。
また、当院には、言語聴覚士が3名、管理栄養士1名、歯科衛生士1名、連携先の歯科医も2名訪問といった摂食嚥下に特化した人員体制が整っております。
特に、言語聴覚士が嚥下評価と嚥下訓練を、病棟の看護師と連携を図りながら積極的に介入したり、また管理栄養士が適正な嚥下食の提供はもちろんのこと、必要なカロリーが摂取できるような嚥下食のサンプルを試作したりと、入院生活における食事を安全に楽しんでいただけるような取組みを行っています。そして、今年3月に歯科衛生士を採用し、入院患者様の口腔ケアを実施し、誤嚥性肺炎の予防のためにも介入してくれています。
院内での体制と仕組みが出来上がってきたこともあり、いよいよ嚥下検査入院の受入れをスタートいたしました。
嚥下検査入院の詳細に関しては、以下のページをご覧ください。
居宅、施設のケアマネジャーさん、食事のことで困っていることがありましたらお気軽にご相談ください。お問合せの際には、窓口の連携室(0297-23-2223 代)までご連絡いただければと思います。
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